【2026年9月から】中古住宅の購入とリフォーム費用がまとめて借りられる!フラット35の新制度を解説

中古住宅を購入するとき、「キッチンを新しくしたい」「壁紙や床を張り替えたい」「洗面台を交換したい」と考える方も多いのではないでしょうか。

しかし、中古住宅の購入にはまとまった資金が必要です。さらにリフォーム費用まで用意するとなると、予算面で悩んでしまうこともあります。

そんな方に知っていただきたいのが、2026年9月から始まった、フラット35の新しい融資制度です。

中古住宅の購入と同時に行う簡易なリフォーム費用を住宅ローンに組み込めるようになり、住まい選びの選択肢が広がりました。

さらに、子育て世帯や若いご夫婦であれば、「フラット35子育てプラス」による金利引下げを受けられる場合もあります。

今回は、この制度の内容や対象工事、利用条件、適合証明書、金利引下げについて、わかりやすくご紹介します。

中古住宅の購入費用とリフォーム費用をまとめて借入可能に!

2026年9月1日の資金実行分から、住宅金融支援機構の「フラット35」で、中古住宅の購入と同時に行う簡易なリフォーム工事費用も、まとめて借りられるようになりました。

例えば、次のようなケースです。

  • 中古住宅の購入価格:2,000万円
  • キッチンの交換費用:80万円
  • 壁紙や床の張り替え費用:70万円
  • 合計:2,150万円

住宅購入費用とリフォーム費用を合わせた2,150万円を、フラット35で借り入れられる可能性があります。

※金額は説明用の一例です。実際の借入可能額は融資審査などによって決まります。

住宅購入費用とは別にリフォームローンを組む必要がなくなれば、資金計画を立てやすくなるというメリットがあります。

どんなリフォームが対象になるの?

今回の制度で対象となるのは、フラット35の適合証明の内容に影響を与えない簡易なリフォーム工事です。

例えば、次のような工事が考えられます。

内装のリフォーム

  • 壁紙(クロス)の張り替え
  • フローリングや畳の交換
  • 室内ドアや建具の交換
  • 手すりの設置

住宅設備の交換・設置

  • システムキッチンの交換
  • ユニットバスの交換
  • トイレや洗面化粧台の交換
  • 給湯器の交換
  • 照明設備などの設置

つまり、中古住宅を購入して、水回りや内装をきれいにしてから住みたいという方に利用しやすい制度です。

ただし、工事内容によっては対象外となる場合もあるため、事前に取扱金融機関への確認が必要です。

対象にならないリフォームもあります

すべてのリフォーム工事が対象になるわけではありません。

例えば、次のような工事は、今回の簡易リフォーム融資の対象外となる場合があります。

  • 間取りの変更
  • 柱や梁などの構造部分の変更
  • 建物の増築や床面積の変更
  • 断熱材の交換
  • 建物の構造や適合証明に影響する改修
  • 耐震補強工事

このような工事を予定している場合は、別の融資制度である「フラット35リノベ」などを検討する必要があります。

簡易リフォームなら工事後の適合証明検査は不要!

今回の制度の大きな特徴は、リフォーム工事後の適合証明検査が不要という点です。

通常、中古住宅でフラット35を利用する場合には、住宅金融支援機構が定める技術基準を満たしていることを確認する必要があります。

今回の簡易リフォーム融資では、リフォーム工事前に適合証明検査を行い、工事後に改めて検査を受ける必要はありません。

ただし、中古住宅そのものの適合証明書は原則として必要です。

また、一定の条件を満たす中古住宅では、購入時の物件検査・適合証明手続きを省略できる場合もあります。

適合証明書とは?

適合証明書とは、住宅がフラット35の技術基準に適合していることを証明する書類です。

適合証明検査機関や適合証明技術者による検査に合格すると交付されます。

検査では、建物の構造や耐震性、劣化状況などを確認します。

なお、適合証明書は建物に欠陥がないことを保証する書類ではありません。

フラット35の技術基準とは?

中古住宅でフラット35を利用するには、住宅金融支援機構が定める技術基準を満たす必要があります。

一戸建て住宅の場合、主に次のような項目が確認されます。

① 道路との接道条件

原則として、敷地が一般の交通の用に供する道路に2m以上接している必要があります。

② 住宅の床面積

一戸建て住宅の場合は50㎡以上、マンションなどの共同住宅では30㎡以上が必要です。

③ 住宅の設備

原則として、キッチン、トイレ、浴室など、独立した生活に必要な設備が備わっていることが求められます。

④ 建物の耐久性

基礎の構造や床下の換気・防湿対策など、住宅の構造や工法に応じた基準があります。

⑤ 建物の劣化状況

土台や床組などに著しい腐朽やシロアリ被害がないかなどを確認します。

⑥ 建物の耐震性

特に1981年5月31日以前に建築確認を受けた住宅では、原則として所定の耐震評価基準などへの適合が必要です。

※上記は主な技術基準の概要です。実際の基準や確認方法は住宅の種類、構造、建築時期などによって異なります。

築年数が古い中古住宅でも利用できる?

フラット35では、原則として築年数だけを理由に中古住宅を融資対象から除外するものではありません。

築30年や築40年の中古住宅でも、技術基準を満たしていれば利用できる可能性があります。

ただし、古い住宅では耐震性や劣化状況などの確認が重要です。

購入前に適合証明書の取得が可能か確認しておくことをおすすめします。

子育て世帯なら、さらに金利が下がる「フラット35子育てプラス」

今回の簡易リフォーム融資は、条件を満たせば**「フラット35子育てプラス」と組み合わせることができます。**

フラット35子育てプラスとは、子育て世帯や若年夫婦世帯を対象に、住宅ローンの金利を一定期間引き下げる制度です。

新築住宅だけでなく、中古住宅の購入にも利用できます。

対象となる世帯は?

次のいずれかに該当する世帯が対象です。

① 子育て世帯

借入申込年度の4月1日時点で、18歳未満の子どもがいる世帯。

② 若年夫婦世帯

借入申込年度の4月1日時点で、夫婦のいずれかが40歳未満の世帯。

例えば、夫が42歳、妻が35歳のご夫婦であれば、お子様がいなくても若年夫婦世帯として対象になります。

※年齢の判定には所定の条件があります。胎児も対象に含まれます。

金利はどれくらい下がるの?

金利引下げ幅は、子どもの人数などによって異なります。

対象世帯金利引下げ
若年夫婦世帯当初5年間 年▲0.25%
子ども1人当初5年間 年▲0.25%
子ども2人当初5年間 年▲0.50%
子ども3人当初5年間 年▲0.75%

例えば、通常の借入金利が年2.50%の場合、子ども2人の世帯では、当初5年間の金利が年2.00%になる計算です。

6年目以降は、他の金利引下げ制度が適用されない場合、通常の借入金利に戻ります。

※上記の金利は説明用の一例であり、現在の実際の融資金利を示すものではありません。

子育てプラスを利用すると、どれくらいお得?

住宅金融支援機構が公表している試算では、次のような結果が示されています。

【試算条件】

  • 借入金額:3,000万円
  • 返済期間:35年間
  • 通常金利:年2.50%
  • 元利均等返済
  • ボーナス返済なし

この条件では、通常のフラット35と比較して、総返済額は次のように軽減されます。

  • 子ども1人:約42万円減
  • 子ども2人:約84万円減
  • 子ども3人:約126万円減

子どもの人数によっては、住宅ローンの返済負担を大きく軽減できる可能性があります。

※住宅金融支援機構の試算例です。実際の軽減額は借入金額、金利、返済期間などによって異なります。

簡易リフォームと子育てプラスを組み合わせるメリット

例えば、小さなお子様が2人いるご家庭で、中古住宅を購入し、キッチンや浴室を交換する場合を考えてみましょう。

簡易リフォーム融資を利用すれば、住宅購入費用とリフォーム費用をまとめて借り入れられる可能性があります。

さらに、子育てプラスの条件を満たせば、当初5年間の金利が年0.50%引き下げられます。

中古住宅の購入費用とリフォーム費用をまとめながら、住宅ローンの金利負担も軽減できる可能性があるのです。

なお、子育てプラスには予算が設定されており、予算額に達する見込みとなった場合には受付が終了することがあります。

また、他の金利引下げ制度と組み合わせる場合は、適用される金利引下げ幅や期間が変わることがあります。

利用するための主な条件

今回の簡易リフォーム融資を利用するには、次のような条件があります。

  • 中古住宅がフラット35の技術基準を満たしていること
  • 中古住宅の購入と併せて対象となるリフォームを行うこと
  • 工事請負契約書などで工事内容や費用を確認できること
  • 原則として融資実行から2か月後の月末までに、工事代金の支払いと入居を確認できる書類を提出すること

なお、予定していた工事の一部または全部を取りやめた場合には、実施しなかった工事に相当する金額の繰上返済が必要です。

フラット35リノベとの違いは?

フラット35には、以前から「フラット35リノベ」という制度があります。

こちらは、一定の要件を満たすリフォーム工事を行うことで、住宅ローンの金利引下げが受けられる制度です。

一方、今回ご紹介している簡易リフォーム融資は、住宅購入費用と簡易なリフォーム費用をまとめて借りられることが特徴です。

そのため、今回の簡易リフォーム融資では、フラット35リノベ独自の金利引下げは適用されません。

ただし、今回ご紹介した「フラット35子育てプラス」や「フラット35中古プラス」など、別の金利引下げ制度については、条件を満たせば利用できる場合があります。

中古住宅選びの幅が広がります

中古住宅を探していると、立地や間取りは気に入っているものの、内装や住宅設備の古さが気になる物件に出会うことがあります。

これまでは、リフォーム費用が別途必要になることから、購入を見送っていた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、今回の制度を活用すれば、住宅購入費用とリフォーム費用を一体で考えられるようになります。

さらに、子育て世帯や若年夫婦世帯であれば、金利引下げ制度を利用できる可能性もあります。

「新築住宅には予算が届かないけれど、中古住宅を自分好みにリフォームして住みたい」

そんな方にとって、選択肢が増える制度といえるでしょう。

まとめ|中古住宅の購入を検討されている方へ

2026年9月から始まったフラット35の簡易リフォーム融資は、中古住宅の購入を検討している方にとって、知っておきたい制度のひとつです。

特に、キッチンや洗面台などの住宅設備を交換したい方、壁紙や床をきれいにしてから入居したい方には、利用を検討する価値があります。

また、リフォーム工事後の適合証明検査が不要なため、手続きの負担を抑えられる点も魅力です。

さらに、子育てプラスなどの金利引下げ制度を組み合わせることで、住宅ローンの返済負担を軽減できる可能性もあります。

ただし、購入する中古住宅がフラット35の技術基準を満たしていることが前提です。

えがおエステートでは、長浜市・米原市・彦根市を中心に、中古住宅探しから住宅ローンのご相談までサポートしています。

中古住宅の購入とリフォームをお考えの方は、お気軽にご相談ください。


参考資料

住宅金融支援機構「フラット35」

長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

住宅金融支援機構「フラット35子育てプラス」

【フラット35】子育てプラス|【フラット35】

※本記事は2026年10月時点の公表情報に基づいています。制度の詳細、対象工事、融資条件などは変更される場合があります。実際の利用にあたっては、取扱金融機関および住宅金融支援機構にご確認ください。