住宅ローン減税は中古住宅でも使える!2026年からの新築・中古の適用条件と確定申告を解説

住宅を購入する際に知っておきたい制度の一つが「住宅ローン減税(住宅ローン控除)」です。

住宅ローン減税は、新築住宅だけでなく、中古戸建や中古マンションでも、一定の条件を満たせば利用できます。

2026年度の税制改正では、制度の適用期限が2030年末まで延長され、省エネ性能の高い中古住宅への優遇も拡充されました。

年末に住宅を購入する方へ

住宅ローン減税は、購入日ではなく、原則として実際に入居した年から適用されます。

2026年12月に購入し、2027年1月に入居した場合、初回の確定申告は原則2028年です。

今回は、新築住宅と中古住宅の適用条件に加え、年末購入・翌年入居の場合の確定申告についてもわかりやすく解説します。

1.住宅ローン減税とは?

住宅ローン減税とは、住宅ローンを利用してマイホームを取得した方が、一定の条件を満たすことで所得税などの負担を軽減できる制度です。

控除率は、原則として年末の住宅ローン残高等の0.7%です。

控除額の計算例

年末の住宅ローン残高が3,000万円で、その全額が控除計算の対象になる場合

3,000万円 × 0.7% = 年間21万円

ただし、実際の控除額は、住宅の性能、借入限度額、住宅の取得対価、納めている所得税などによって異なります。

所得税から控除しきれない場合は、一定の限度内で翌年度の住民税から控除される場合もあります。

2.2026年度の税制改正で何が変わった?

主な変更点は次のとおりです。

  • 住宅ローン減税の適用期限が2030年12月31日まで延長
  • 省エネ性能の高い中古住宅の借入限度額を引き上げ
  • 一定の中古住宅の控除期間を10年から13年に拡充
  • 子育て世帯・若者夫婦世帯への優遇を中古住宅にも拡充
  • 新築・中古ともに床面積要件を原則40㎡以上に緩和

中古住宅は以前から住宅ローン減税の対象でしたが、今回の改正によって、一定の省エネ性能を満たす中古住宅への支援が拡充されています。

3.新築住宅の住宅ローン減税

2026年・2027年に入居する新築住宅の借入限度額と控除期間は、次のとおりです。

住宅の種類 一般世帯 子育て・若者夫婦世帯 控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅 4,500万円 5,000万円 13年
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円 4,500万円 13年
省エネ基準適合住宅 2,000万円 3,000万円 13年
その他の新築住宅 原則対象外 原則対象外 ―

※表の金額は、住宅ローン減税の計算対象となる借入限度額です。住宅ローンの借入可能額ではありません。

2028年以降の新築住宅には注意

2028年以降に入居する場合、省エネ基準適合住宅の取り扱いが変更されます。

原則として、長期優良住宅・低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅が対象となり、省エネ基準適合住宅は対象外となります。

経過措置について

2027年12月31日以前に建築確認を受けた住宅や、登記簿上の建築日が2028年6月30日以前の住宅などには、所定の経過措置があります。

また、2028年以降に入居する新築住宅については、一定の災害レッドゾーンに所在する場合の適用制限も設けられています。

4.中古住宅の住宅ローン減税

中古戸建・中古マンションについては、2026年から2030年までの入居分について、次の借入限度額と控除期間が設けられています。

住宅の種類 一般世帯 子育て・若者夫婦世帯 控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅 3,500万円 4,500万円 13年
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円 4,500万円 13年
省エネ基準適合住宅 2,000万円 3,000万円 13年
その他の中古住宅 2,000万円 2,000万円 10年

一般的な中古住宅でも、一定の耐震基準などを満たせば住宅ローン減税を利用できます。

また、省エネ性能に応じた優遇を受ける場合は、所定の証明書類などによる確認が必要です。

5.築年数の古い中古住宅でも対象になる?

中古住宅では、耐震基準の確認が重要です。

1982年(昭和57年)1月1日以降に建築された住宅

原則として、この日付以降に建築された住宅は、住宅ローン減税の耐震要件に関する築年数基準を満たします。

1981年以前に建築された住宅

所定の耐震性能を、次のような書類で証明できれば対象となる場合があります。

  • 耐震基準適合証明書
  • 建設住宅性能評価書の写し
  • 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書

また、耐震基準を満たさない住宅でも、所定の手続きと耐震改修を行うことで適用を受けられる制度があります。

注意:取得前の申請や入居前の工事など、手続きの時期に条件があるため、購入前の確認が重要です。

6.子育て世帯・若者夫婦世帯への優遇

一定の条件を満たす子育て世帯・若者夫婦世帯は、住宅ローン減税の借入限度額が上乗せされます。

主な対象者は、次のいずれかに該当する方です。

  • 19歳未満の扶養親族がいる方
  • 40歳未満で配偶者がいる方
  • 40歳以上で、40歳未満の配偶者がいる方

例えば、ZEH水準省エネ住宅である中古住宅では、一般世帯の借入限度額3,500万円に対し、対象世帯は4,500万円となります。

ただし、上乗せ措置を利用する場合、住宅の床面積は原則50㎡以上必要です。

7.住宅ローン減税を利用するための主な条件

新築・中古を問わず、主に次の条件があります。

  • 自分自身が居住する住宅であること
  • 住宅の取得または工事完了から原則6か月以内に入居すること
  • 入居した年の12月31日まで引き続き居住していること
  • 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
  • 合計所得金額が原則2,000万円以下であること
  • 登記簿上の床面積が原則40㎡以上であること
  • 住宅の種類に応じた耐震・省エネなどの条件を満たすこと

床面積40㎡以上50㎡未満の住宅について

床面積40㎡以上50㎡未満の住宅については、合計所得金額が1,000万円を超える年は適用されません。

また、子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額上乗せ措置を利用する場合は、原則50㎡以上が必要です。

中古マンションの注意点:広告に記載される壁芯面積と、登記簿上の内法面積が異なる場合があります。住宅ローン減税の床面積は、登記簿上の面積で判断します。

8.住宅ローン減税は購入した年?入居した年?

重要:住宅ローン減税は入居した年から

住宅ローン減税は、原則として住宅を購入した年ではなく、実際に入居した年から適用されます。

そのため、住宅の購入日と入居日が異なる場合は、確定申告の時期にも注意が必要です。

ケース① 2026年中に購入・入居した場合

  • 住宅購入・引渡し:2026年11月
  • 実際の入居:2026年12月
  • 減税の適用開始:2026年分
初回の確定申告:2027年

ケース② 2026年末に購入し、2027年に入居した場合

  • 住宅購入・引渡し:2026年12月
  • 実際の入居:2027年1月
  • 減税の適用開始:2027年分
初回の確定申告:2028年

2026年中に購入していても、実際の入居が2027年であれば、2026年分の住宅ローン減税は受けられません。

ケース③ 2026年に契約し、2027年に引渡し・入居した場合

  • 売買契約:2026年11月
  • 住宅引渡し:2027年2月
  • 実際の入居:2027年3月
  • 減税の適用開始:2027年分
初回の確定申告:2028年

年末に住宅を購入する方へのポイント

住宅ローン減税では、原則として実際の入居日が重要です。

ただし、取得から6か月以内の入居や、入居した年の年末まで引き続き居住していることなどの条件もあります。

年末に住宅を購入し、翌年に入居する予定の方は、購入日・引渡日・入居予定日を事前に確認しておきましょう。

9.住宅ローン減税を受けるには確定申告が必要

住宅ローン減税は、住宅を購入するだけで自動的に適用される制度ではありません。

初めて住宅ローン減税を受ける年分については、原則として確定申告が必要です。

確定申告を行うのは、原則として実際に入居した年の翌年です。

給与所得者の方は、2年目以降、年末調整で控除を受けられる場合があります。

主な必要書類

  • 確定申告書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住宅ローンの年末残高に関する資料
  • 売買契約書や工事請負契約書の写し
  • 登記事項証明書に関する資料
  • 住宅性能や耐震性能を証明する書類(該当する場合)

※必要書類は住宅の種類や金融機関の対応などによって異なります。

10.不動産会社がリフォームした中古住宅は?

中古住宅の中には、不動産会社が購入し、一定のリフォームを行ってから販売する「買取再販住宅」があります。

所定の要件を満たす買取再販住宅については、新築住宅と同等の借入限度額や控除期間が適用される場合があります。

注意:リフォーム済み中古住宅がすべて対象になるわけではありません。宅地建物取引業者による取得・再販売、一定の改修工事、住宅性能など、法令で定められた条件を満たす必要があります。

まとめ|住宅ローン減税は入居時期と住宅の条件を確認しましょう

2026年度の税制改正によって、住宅ローン減税の適用期限が2030年末まで延長されました。

新築住宅だけでなく、中古戸建や中古マンションも、一定の条件を満たせば住宅ローン減税の対象となります。

特に省エネ性能の高い中古住宅については、借入限度額や控除期間が拡充されています。

今回の重要ポイント

住宅ローン減税は原則として実際に入居した年から適用され、初回の確定申告はその翌年に行います。

年末に住宅を購入し、翌年に入居する場合は、購入年と減税の適用開始年が異なりますので注意しましょう。

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※本記事は2026年11月時点の法令・制度に基づいています。住宅ローン減税の適用には個別の条件があり、実際の控除額は借入残高、住宅取得価格、納税額などによって異なります。最終的な適用可否は税務署や税理士等にご確認ください。